「誰が・どの製番に・どの工程で・何時間かかったか」を記録する作業日報は、kintoneの標準機能で骨格を組めます。サブテーブルで作業行を並べ、各行のルックアップで製番を呼び、開始・終了時刻の引き算で作業時間を出せます。詰まるのは、人・製番・工程をまとめてグラフで集計すると分類項目の上限に当たる点と、時間表示の計算フィールドをグラフで合計した時の表示が公式ヘルプからは確認できない点です。
作業行をサブテーブルで並べ、各行のルックアップで製番を呼べる
サブテーブルは行を増減できるフィールドで、複数の入力内容を一覧で管理する用途に向きます。1件の日報レコードにサブテーブルを置き、1行=1つの作業として製番・工程・開始時刻・終了時刻の列を並べれば、1日に何件の製番や工程を担当しても1レコードにまとまります。
各行の製番は、ルックアップをサブテーブルの中に設置すれば製番マスターのアプリから呼べます。ただし、取得したデータのコピー先に指定できるのは、ルックアップと同じテーブル内のフィールドだけという制限があり、工程名のような紐づく情報も同じ行の中へコピーする必要があります。担当者は製番を手入力せず選ぶだけで済みます。
開始時刻と終了時刻の引き算で、作業時間を自動で出せる
作業時間は、計算フィールドで終了時刻から開始時刻を引けば出せます。休憩を引く場合は、休憩の分を60倍して秒に変換してから引きます。kintoneの日時計算は秒単位で動くためです。計算結果はそのままだと経過秒数の数値になるため、表示形式を「時間」に変える設定が要ります。
1レコード分の作業時間を合計したい場合、テーブル外の計算式からはSUM関数で呼べますが、使える関数はSUMとCONTAINSだけのため、「製番Aの行だけ合計する」という条件付きの集計は組めません。
人や製番ごとの集計はグラフでできるが、分類する項目は3つまでに制限される
人や製番ごとに作業時間を集計するには、一覧画面からグラフを作ります。種類で「表」を選び、分類する項目に人・製番・工程を指定し、集計方法に「合計」を選べば、値ごとの時間の合計が並びます。
ただし、分類する項目は大項目・中項目・小項目の3つまでという上限があります。人・製番・工程をすべて軸にすると上限に当たり、日付など4つ目は加えられません。月ごとの推移まで見たい場合は、グラフを分けて作る必要があります。
グラフで合計した作業時間が、時間の表示のまま出ているか確かめる手順
表示形式を「時間」にした計算フィールドをグラフの集計対象にした時、結果が時間の表示(例: 3:30)のまま出るのか、元の秒数に戻るのかは、公式ヘルプには載っていません(2026年10月時点)。本番に入れる前に、次の手順で確かめておくと安心です。
- 開始・終了時刻のテスト行を、休憩ありなしを混ぜて数件用意する
- 行ごとの作業時間が、時間の表示通りに出ているかを確認する
- 同じフィールドをグラフの「合計」の対象にし、人・製番ごとの合計が時間の単位で読めるかを見る
数値のまま出た場合は、表の数字を60や3,600で割って読むか、集計用の数値フィールドを別に持つ運用で補います。


