製造現場でExcelの台帳をkintoneに移すとき、最初に移すべきは記録の台帳ではなく、ほかの台帳から参照される「マスタ」の台帳です。アプリ同士をつなぐルックアップは、参照先のマスタアプリが先に存在することを前提にしているためです。加えて、1シートに複数の表がある台帳・セルが結合された台帳・シートをまたぐ数式が入った台帳は、そのままではアプリに変換できません(2026年10月時点)。順番と整理を決めてから移します。
先に移すのは、ほかの台帳から参照される「マスタ」の台帳
品目マスタや得意先マスタのような、参照される側の台帳を先にアプリにします。ルックアップフィールドは、文字列(1行)・数値・計算・ルックアップ・リンク・レコード番号のいずれかをキーに参照先アプリのレコードを呼び出し、「ほかのフィールドのコピー」で値をまとめて取得する仕組みで、参照先アプリが無ければ設定できません。
発注記録や検査記録のシートには、品番・品名・単価のようなマスタ側の列がそのまま貼られていることが多くあります。マスタを先に移さず記録側から作ると、ルックアップを足すたびに同じ情報を見比べて入力し直す作業が発生します。
台帳が1つしかない運用なら順番は気にしなくてよく、分けて考えるのは同じ品番や得意先名が複数の台帳に重複する場合です。台帳が複数ある現場では、マスタを先に移し、記録側はルックアップでつなぎます。
1枚のシートに複数の表がある台帳は、分けてから移す
「Excelファイルからアプリを作成する」機能は、先頭行をそのままフィールド名として読み込みます。1つのシートに見出し行が何度も出てくる台帳をそのまま読み込めるかは、公式ヘルプには載っていません(2026年10月時点)。製造の台帳は、品番の一覧の下に改訂の履歴を続けて書くような作りになっていることが多いので、表ごとにシートを分けてから移すと迷いません。セルの結合や数式など、ファイル側で直しておく条件は「Excelファイルを取り込めない」ときの記事の範囲なので、ここでは移す順番の話に絞ります。
台帳ごとに、作成ウィザードのプレビューで結合と参照先シートを確かめる
どの台帳を先に移せるかは、「Excelファイルからアプリを作成する」機能のプレビュー画面で確かめられます。先頭行に項目名が表示されていることを確認する画面で、見出しの文字が「住所(2)*」のように番号や記号付きで表示されたら結合セルが残っている印、見出しの行が途中でもう一度現れていたら1シートに表が2つ以上ある状態です。
崩れなかった台帳から本番の移行に進め、崩れる台帳は後回しにします。複数の台帳を1枚ずつこの手順にかけるだけで、移す順番が決まります。


