kintoneのルックアップフィールドには、参照先アプリのレコードへのリンクが自動で付きます。受注アプリの顧客コードを押すと、顧客マスタのそのレコードがそのまま開きます。設定も要りません。ただ、顧客マスタ側から元の受注レコードへ戻る動線は標準にはありません。戻るには関連レコード一覧フィールドを事前に設定しておく必要があり、しかも一覧表示までです。
受注・顧客マスタ・部品マスタのように複数アプリを跨いで運用しているkintoneの担当者に向けて書きます。
ルックアップのリンクは「行き」だけ
ルックアップフィールドで値を取得すると、その値に参照先アプリのレコードへのリンクが自動で付きます。コピー元のフィールドを押すだけで、参照先の1件のレコードがそのまま開きます。

これはkintoneの仕様で、ルックアップを設定した時点で動きます。追加の設定は要りません。受注アプリの顧客コードから顧客マスタへ、見積アプリの品番から部品マスタへ、といった移動はこれで足ります。
行くだけで用が済むなら十分です。値を確かめに行って、見るだけで戻る必要が無いなら、標準のリンクで困りません。
ただ、見に行った先で何かに気づいて元のレコードに戻って直す、という往復が発生すると、ここからは標準の外です。戻る道はブラウザの戻る操作か、もう一度検索し直すかになります。
「戻り」は関連レコード一覧任せ。設定と条件一致が要る
戻る動線を標準で作るなら、顧客マスタの側に関連レコード一覧フィールドを置きます。自分のアプリのフィールドと参照するアプリのフィールドの値が一致するレコードを、一覧で表示するフィールドです。

顧客マスタに「この顧客の受注」という関連レコード一覧を置けば、レコードを開いたときに紐づく受注が一覧で見えます。管理者があらかじめ設定しておけば、相手先アプリと条件が決まっている分には足ります。
ただし一覧表示で、クリックで開ける先は1件ずつです。参照先が増えるたびに条件を見直す必要もあり、関連レコード一覧の無いアプリの組み合わせでは、この道自体がありません。
「最近開いたレコード」を作ったのに、自分はほぼ開かない(実体験)
複数アプリを跨ぐ行き来のために、Chrome拡張のサイドパネルに「最近開いたレコード」という機能を作りました。アプリをまたいで直近に開いたレコードを並べておく機能です。
公開後に振り返ると、この一覧はほとんど開いていませんでした。戻るタイミングでこの一覧を思い出せていなかったからです。詳しくはnote「自作のkintone拡張で、毎日使う機能と、開かなくなった画面」に書きました(2026-09-28、https://note.com/plugbits/n/n998e60ca4337)。
同じレコードに何度も戻る仕事の人には、この機能は効くはずだと今でも思っています。ただ自分が実際にやっているのは、戻りたいと気づいた瞬間にコマンドパレットでアプリ名の一部を打ち、検索し直すことでした。
一覧を作っても、用事ができた瞬間に手が動くとは限りません。行き来の多さに機能を足すより、戻る側で何も覚えていなくても済む形の方が、自分には合っていました。


